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■冷え症とは
初めに冷え症とは、身体は寒くないのに手先や足先などの四肢の末端が冷たい状態をさします。
最近では、体の表面は熱いけど体温が低く身体の中心部が冷えている状態や、上半身は火照っていても下半身が冷えているなどの状態を指す「隠れ冷え性」という言葉もあります。
隠れ冷え性の場合自分では冷え症ということに気付いていない場合が多いです。
冷えは、冒頭でも述べたように血流が悪くなったり、免疫力が下がったり、老廃物が溜まったりしてしまいます。
そうすることで、慢性的なだるさや頭痛、不眠や肩こり、むくみや食欲不振など様々な不調が身体に起こります。
精神的にもストレスやイライラ、不安を感じやすくなります。
冷え症になる原因は、運動不足による筋肉の衰えやストレスや睡眠不足など不規則な生活習慣、冷たい食べ物や飲み物の摂りすぎが挙げられます。
筋肉量が少ないと、体内で熱を作られる量も少ないため冷えやすい身体になります。
不規則な生活習慣は、自律神経が乱れてしまします。
冷たい食べ物や飲み物の摂りすぎは、身体の内側から身体を冷やしてしまいます。
冷えを改善するにはこれらの原因を取り除く必要があります。
■冷え取りの基本
冷えを改善するためには、冷えを作っている元から改善させなくてはなりません。
冷えを取るための4つの基本についてご紹介しましょう。
【正しい半身浴】
半身浴は冷え取りの基本中の基本で、頭寒足熱の状態を作ります。
お風呂で半身浴をすることで、体が温まり毒素などの老廃物が出やすくなります。
半身浴のコツとしては、37~39度のあまり熱すぎない温度のお湯に浸かることです。
腕は上半身なのでお湯につからないように、みぞおちから下にかけて下半身を最低20分は湯船で温めましょう。
そうすることで、体の芯まで温まり湯冷めしにくく冷えにくい身体を作ることができます。
【靴下の重ね履き】
足の裏や足の指の間は汗腺が発達しているため、汗をかきやすくなっています。
汗は、一時的に暑くなりますが時間が経つと冷えに変わってしまうのです。
そんな汗を靴下を履くことで汗を吸い取り、冷えないようにしてくれます。
シルク・綿・ウールと交互に何枚も重ねて履きましょう。
おすすめは、シルクの5本指ソックスと綿かウールの5本指ソックスを重ね、最後にシルクと綿かウールの5本指ではなく一般的な先が丸い靴下の4枚重ね履きです。
【正しい食事をする】
食べすぎは冷えの原因へとつながります。
腹8分目を目安に、よく噛んで時間をかけて食事をしましょう。
そうすることで、少量でもお腹はいっぱいになり顎周辺から毒素が出やすくなります。
冷えに良い体を温めてくれる大根やニンジンやゴボウなどの根菜、イモ類や海藻類、醤油や味噌や納豆などの大豆製品、チーズやヨーグルトなどの発酵食品を積極的に食事に取り入れるのが良いでしょう。
逆に、生野菜や肉や魚などの動物性脂肪、お酒やたばこやお菓子は体を冷えやすくするため摂り過ぎには注意が必要です。
【心の冷えをなくす】
ストレスなどの心の乱れは、自律神経の働きが乱れ、身体面にも大きく影響します。
忙しすぎる毎日を過ごしていると、常に交感神経が優位な状態が続きそうすることで不眠へとつながり、手足の循環が阻害され、冷えへとつながってしまいます。
そのため、冷えを改善するには身体面だけではなく心の冷えもなくさなければいけません。
日頃からストレスが溜まらないようにしましょう。
■冷えにおすすめのアイテム
最近では冷えを解消するために身体を温める活動「温活」という言葉もよく目にするようになりました。
温活をすることで身体の血液の巡りが良くなり、身体の老廃物が排出され免疫力もアップします。
冷えにおすすめの温活アイテムをいくつかご紹介しましょう。
【玄米カイロ】
カイロといえば、使い捨てのイメージが大きい方も多いかと思います。
玄米カイロは繰り返し使えるとてもエコで便利な冷えにおすすめなグッズです。
オーガニックコットンなどの布の中に、玄米や塩、米ぬかなどを入れたもので、レンジで温めて使います。
背中や腰、首や肩、目元などどこにでも使える優れものです。
じんわりと温かくお風呂に入っているような気持ちの良い感覚になります。
玄米カイロはもちろんお店やネットで売られており、自宅で自分オリジナルで作ることもできるのでぜひ試してみてください。
【充電式湯たんぽ】
湯たんぽと言えば昔は、熱いお湯を沸かしお湯を入れ替えて使います。
低温やけどなどが起こるリスクがあるイメージを思い浮かべる方も多いかと思いますが、最近では充電式の湯たんぽが登場しています。
充電して繰り返し使うので、お湯を入れ替える面倒くさい作業も必要なく、過熱防止機能や保護カバーがついているのでソファでのリラックスタイムでも睡眠の時でも安心して使用できます。
【チタンウォームバンド】
手首や足首にくるっと巻くだけの温かいバンドです。
手首、足首、首の3首を温めることで冷えにくい身体を作ることができます。
自宅や通勤途中などもちろんいつでも使えますが、特にオフィスでの冷え対策におすすめです。
【シルクのパンツ、腹巻き】
シルク製のものは、身体をポカポカにさせてくれて、しなやかにお尻にフィット、お腹も覆ってくれて、保温性は抜群です。
お腹とお尻が温まるだけで冷えは大きく改善されるでしょう。
お腹を温めると良い理由などについては下記で詳しくご紹介しています。
【シルクのマスク】
シルク製のマスクで、寝るとき専用ですが布団から出ている顔の部分が温まり鼻先の冷えや喉の乾燥を防ぐことができるアイテムです。
着け心地が良く耳も痛くならずに、唇にも潤いを与えてくれます。
【生姜】
生姜のはちみつ漬けや生姜の粉末など様々な生姜アイテムが売られています。
生姜は身体の中からポカポカにしてくれるので紅茶や緑茶に入れたり、料理に入れたり積極的に摂取してみましょう。
■家の中にある冷えポイント
寒い冬には特に感じやすいのが、家の中にある冷えではないでしょうか。
部屋に暖房をつけていても、どうしても冷えを感じてしまうポイントがあります。
ここでは、家の中にある冷えポイントと冷えを感じなくするための対策についてご紹介していきましょう。
【窓際】
窓は、家の中でも最も冷えやすい場所でもあります。
窓には厚い外壁はなく、薄いガラスのみで外と隔てているため、家の中に冷気が入ってきやすく、熱を外に逃がしやすくなってしまうのです。
そこで、おすすめなのが普段つけているカーテンを遮熱効果のあるカーテンに変えてみてください。
内側のレースカーテンだけを遮熱効果のあるものに変更するだけでも効果があります。
また、窓自体の断熱性を高めるのであれば、ホームセンターなどでも手に入る隙間テープがおすすめです。
価格も手ごろで、窓のサッシに貼るだけで簡単に窓の断熱性がアップします。
また、家に吹き抜け窓がある場合には、透明なポリカーボネートで塞いでみると冷たい空気が部屋に入ってこなくなります。
透明なボードであれば、吹き抜け窓の開放感をそのままに断熱効果をアップすることができるでしょう。
【床・廊下】
暖房をつけていても、暖かい空気は上に行きやすいため、床はどうしても冷えやすくなってしまいます。
また、部屋を閉めて暖房をつけるため、廊下は冷えやすいところでもあります。
そこで、寒い床や廊下では、素足ではなく足をすっぽりと包みこんでくれるようなルームシューズやルームソックスを履くと良いでしょう。
また、部屋の床には暖かい素材を使った絨毯やカーペットなどを敷くようにすると冷えにくくなります。
ふかふかで少し厚手のタイプを選ぶと、より冷えにくい床になるのでおすすめです。
すでに絨毯やカーペットが敷いてあっても、断熱性を高めるために断熱シートを敷いたり、床の保温シートを活用したりすると、今ある絨毯やカーペットをそのままに断熱性だけを高めることができます。
【トイレ】
トイレは、狭い空間である家庭がほとんどなので、暖房をつけるスペースがなかったり、使用時間が短ければその時だけ暖房をつけることも面倒になります。
トイレの冷えには、床や便座にトイレマットや便座シートを貼るだけでも効果的です。
また、便座の暖房を入れたり、ハロゲンヒーターと天井照明が一緒になっているタイプのライトに変えてみたりすると、よりトイレも暖かく快適に過ごせるでしょう。
■もしかしたらカラダの芯は冷えているかも。夏の冷え対策
夏は、暑くて冷えを感じることは少ないかもしれません。
しかし、冷房や冷たい飲み物によってカラダの芯は冷えていることがあります。
そこで、夏の冷え対策に効果的な方法をご紹介していきましょう。
【カラダを芯から暖めるホットドリンク】
夏は暑くなるので、つい冷たい飲み物を飲んでしまう方が多いのではないでしょうか?
しかし、そんな時こそ温かい飲み物で一息ついてみてください。
きっとカラダだけでなく、心もほっとするに違いありません。
ホットドリンクでおすすめなのが、ハーブティーやほうじ茶です。
ティーバッグタイプも多く販売されているので、忙しい時でも手軽にホットドリンクを楽しめるでしょう。
【ブランケットで足元から暖かく】
今や職場などの冷え対策には欠かせない存在となったブランケットで、冷えやすい足元から暖めてあげましょう。
特におすすめなのは、1年間通して使えるフェザーコットンのブランケットです。
とても柔らかい肌触りなので、敏感肌の方や肌の弱い赤ちゃんまで安心して使用することができます。
足元だけでなく、肩から羽織ってみても冷え対策には効果的でしょう。
また、インテリアとしてならモスリンコットンを使用したブランケットがおすすめです。
モスリンコットンは通気性が良いだけでなく、織目も細かくなっているので肌触りも良いブランケットとなっています。
耐久性にも優れているので、赤ちゃん用のおくるみにも使用されているのです。
少し薄めですが、しっかりと足元を包めば暖かくなります。
【インナーと腹巻でカラダの中心からポカポカに】
夏場にはあまり使用しているイメージはないですが、カラダを芯から温めるためにはカラダの中心部を温めると効果的なのです。
素材がシルクやコットンを使用している腹巻であれば、1年間通して使用することができます。
伸びも良く、肌触りが良い腹巻でカラダの中心から温めてみてください。
また、夏場でもしっかりとインナーを着ることも冷え防止には効果的となります。
夏場ならではの素材であれば、さらりと着ることができるため、暑すぎると感じることもありません。
少しインナーにもこだわってみると冷え対策により効果的であると言えます。
■お腹を温めるとイイって本当?
手足の冷えや、体の不調改善に良いとされているのが、「お腹を温める」ことです。
お腹が冷えていると、お腹の中にある臓器の機能が低下し、全身の血流が滞ってしまうことにもつながり、手足の冷えとなってしまいます。
そこで、お腹を温めてみると感じていた体の不調を改善できる可能性があるのです。
お腹を温めることで、様々な効果が期待できます。
例えば、手足の冷えが気になった時には、ぜひお腹を触ってみてください。
お腹を触った時に、ワキの下よりも冷たいと感じれば内臓型冷え症かもしれません。
お腹をしっかりと温めることで、血流が良くなり、手足の血管も開きやすくなり、冷え症を根本的に解決することができるでしょう。
また、代謝の向上や便秘解消、免疫力向上などにも期待できます。
【お腹を温める方法】
お腹を温めるためには、手っ取り早くカイロを貼ってみると良いでしょう。
内臓を温めたい時には、へそのすぐ下あたりに貼ると効果的です。
ただし、低温やけどには注意が必要となるため、少し厚手の布地の上から貼るようにしましょう。
他にも、適度な運動や冷え症に効果的なハーブティーを飲んだり、腹巻を使用したりするとお腹を効率良く温めることができるのでおすすめです。
ここまで、カラダの冷え症について、基本的な知識から冷えとりについて、おすすめの冷えとりアイテム、家の中の冷え、夏場の冷え、お腹の冷えとその対策についてをご紹介してきました。
冷え症は、カラダにとって悪影響を及ぼしてしまうものでもあるため、早めに改善できるように日頃から冷えへの対策を心掛けていきましょう。